Maxレンズモジュラー2.0を装着したHERO12 Black
9月13日より発売となるGoProの新モデル「HERO12 Black」。今回の目玉となっているのが、4K解像度で撮影できるようになった「Maxレンズモジュラー2.0」。一足先に体験してきたので、ファーストインプレッションをお届けする。
HDR撮影やLog撮影、タイムコードシンクロなど、プロ用途でのアップデートも多いHERO12だが、「手軽に綺麗にVlogを楽しみたい」という一般ユーザー向けの機能も充実している。中でも、特に注目の機能がMaxレンズモジュラー2.0だ。
Maxレンズモジュラー2.0では、16:9、9:16、4:3のアスペクト比で最大4K60pでの撮影が可能。視野角は従来のMaxレンズモジュラーの155度から177度に広がっており、これはシングルモードの360度カメラを含めた全アクションカメラよりも広い視野角を実現しているという。
そんなMaxレンズモジュラー2.0の実力を浅草で体験した。今回撮影場所となった「浅草花やしき」では、通常撮影が禁止されているアトラクションもあるが、今回特別な許可を得て撮影を行なっている。
浅草花やしきをGoPro HERO12 Blackで撮影
浅草花やしきのシーンは全てMaxレンズモジュラーを使い、「Max SuperView」をメインにして撮影しているが、最後の「ローラーコースター」のみ一番視野角が広くなる「Max HyperView」で撮影している。
水平ロックも使用しており、最初の縦回転するアトラクション「リトルスター」から外を撮影した様子が、その効果を証明している。横回転しながら大きく振られるディスク・オーでは、Gumbyというアクセサリーで手の甲に固定して撮影しており、かなり手元が揺れていたのだが、それを感じさせない映像が撮れている。
Gumbyを使って手の甲に固定した様子
ちなみに、ローラーコースターの映像は胸に装着するChestyを使用。Max HyperViewで撮影したため、胸元からでもしっかりと景色が撮影できていた。
Chestyを装着した様子
続いて浅草散策から人力車体験の様子を撮影したのがこちらの動画。
【GoPro HERO12 Black】Maxレンズモジュラー2.0がめっちゃ広い。浅草散策~人力車体験
前半の移動しているシーンは、GoProのタイムラプスモードにある「Max TimeWarp」で撮影したもので、遠くの方の見える状態が「Max SuperView」で撮影、次のシーンで手前側に人が映っているシーンは「広角」で撮影している。
次に建物に入っていくシーンだが、こちらはMaxレンズモジュラー2.0を外し、通常のレンズでアスペクト比8:7で撮影したものを、Quikが自動的に16:9に切り抜いたものだ。手動で調整しなくても撮影している対象の位置が、良い感じに捉えて切り抜かれているので違和感がない。
最後の人力車のシーンは、再度Maxレンズモジュラー2.0を装着して「Max SuperView」で撮影。Vlog的に撮影する場合は、カメラを一点に構え続けずに、様々な角度、方向を撮りつつ、自撮りも交えた方が良いそうだが、筆者は自撮りが得意ではないため、カメラを後ろに回して、自分の背後も映るように撮影してみた。上手くできると同乗しているような感覚で撮れるそうなのだが、今回は後頭部しか映らなかった。
今回人力車を引いてくれたえびす屋浅草の岡さん
なお、今回撮影した動画はスマホアプリ「Quik」で編集している。
Quikは自動編集機能を備えており、GoPro本体からスマホに動画データを編集して、使いたい動画を選択すれば、自動的にBGMも付いた動画を作成してくれる。できあがった動画を確認して、使いたいシーンを調整したり、シーンの切り替わり方の「スタイル」を選択したり、BGMを変更したり、といったことも行なえる。
タイムラインの編集マーク(鉛筆のような形)を押すことで、採用するシーンを調整できる
画角や動画の「スタイル」(シーンの切替など加工が変わる)も変えられる
BGMや動画の長さの目安なども設定できる
この編集機能はサブスクリプションに入っていなくても利用可能だが、一度スマホに動画を取り込む必要があるため、スマホのストレージを消費することになる。とくに4Kや5.3Kで撮影していると容量もかなり大きくなる。
そんなストレージ容量とQuikでの編集後の調整の手間を省くテクニックとして、動画を取り込んですぐに共有したいシーンだけ切り出して、ほかの部分は全てスマホから消去してしまうのがオススメとのことだ。
撮影時にも「今良いシーンが撮れた」と思ったときに、電源/モードボタンを押すとハイライトタグを付けることができる。タグを付けた動画はアプリの一覧でもマークが付くほか、シークバーの部分に目印ができるため、あとでそのシーンが見つけやすくなる。
ハイライトタグを付けると、一覧やシークバーに黄色い印が付く
そして、あらかじめ使いたいシーンだけ選別しても、全てをつなげるとそこそこの長さになってしまうが多い。しかし、Quikがさらにそこから見所になるシーンを自動的につなぎ合わせてくれるため、編集後の調整がほとんど無くなり、簡単にSNSなどで共有できるようになるという。
今回撮影や編集のお手軽なテクニックをレクチャーしてくれたGoPro公認インフルエンサーのKeiさん(左)とAyaさん(右)
Quikでは、スマホ内の動画や写真を使っても編集できるため、GoProだけでなくスマホやほかのカメラで撮影した映像などを組み合わせた動画も手軽に編集できる。かなりお手軽かつ良い感じの動画に仕上げてくれるので、撮りっぱなしにしてしまっている動画などがあれば、一度試してみるとその手軽さに驚くと思う。
今回、HERO12とMaxレンズモジュラー2.0の組み合わせで浅草を撮影したが、Max HyperViewの視野角では、大自然の中を歩きながら撮ってみたら面白そうだという印象があった。自分の背後に広大な景色を映し出せるので、自撮り用途では特に重宝するのではないだろうか。
また、HERO11でも撮影可能だが、ノーマルレンズでの8:7画角の撮影も、後で16:9で切り出した際に上下を調整したり、ショート動画用の縦位置も手間なく切り出せてしまうところが魅力的に感じた。Quikを活用すればプライベートの思い出もサクッと残せるので、本格的な撮影もお手軽な撮影もこなせる魅力的なカメラだ。 GoPro公式ストア限定 GoPro HERO12 Black + 認定SDカード 【国内正規品】GoPro公式ストア限定 GoPro HERO12 Black + デュアルバッテリーチャージャー+Enduroバッテリーx2 + 認定SDカード 【国内正規品】
野澤佳悟
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「α7C II/R」を初代モデルユーザーが触ってきた。動画手ブレ補正もチェック[ミニレビュー]の他の記事を見る
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